ウェディングケーキはなぜあんなに大きいのか?歴史・文化・意味を徹底解説

結婚式の象徴ともいえるウェディングケーキ。
その豪華な見た目に思わず目を奪われたことがある人も多いでしょう。

披露宴会場の中央に堂々と置かれ
新郎新婦がケーキカットをするシーンは
結婚式のハイライトのひとつです。

しかし、
なぜウェディングケーキはあれほど大きく作られるのでしょうか? 

小さくても美しいケーキは作れるはずなのに
なぜあえて大きくするのか。

その答えは、歴史や文化、縁起を担ぐ意味
そしてゲストとの関係性にあります。

本記事では、ウェディングケーキの起源から、
大きさの理由、世界各国の違いまでを詳しく解説します。

目次

ウェディングケーキの起源とは?

ウェディングケーキの歴史は、
意外にも古代ローマ時代までさかのぼります。

現代のような華やかなケーキではありませんが、
結婚式において特別な食べ物を用意する習慣は、
実はすでにこの時代から存在していました。

古代ローマ時代の結婚式とパンの儀式

古代ローマでは、新郎新婦の結婚の証として、小麦で作られたパンを新郎が新婦の頭上で割るという風習があり、このパンがウェディングケーキの歴史の源流と言われています。

この儀式には「繁栄」「子孫繁栄」の意味が込められており、家族やゲストがそのパンを分け合うことで、幸せを共有するという考えがありました。

しかし、この時代のウェディングケーキ(パン)は甘くなく、現在のようにデコレーションされているものでもありませんでしたが、
「特別な食べ物を結婚の場で分け合う」という文化の原型といえるでしょう。

中世ヨーロッパで生まれたケーキタワーの風習

時代が進み、中世ヨーロッパでは結婚式において、小さなケーキを積み上げる習慣が生まれました。

このケーキの塔が高くなればなるほど、新郎新婦がより幸せになると信じられていました。

特にイギリスでは、ゲストが持ち寄ったケーキを高く積み上げ、それに新郎新婦がキスすることで
「成功した結婚生活が約束される」という言い伝えがありました。

この風習が、現代のウェディングケーキの
「三段ケーキ」の意味に繋がったと考えられています。

近代のウェディングケーキの誕生

現在のウェディングケーキの形が確立されたのは、19世紀のイギリス王室がきっかけでした。

1840年、ヴィクトリア女王とアルバート公の結婚式で、白いアイシングでコーティングされた大きなケーキが登場し、その豪華さが話題となりました。

これをきっかけに、ヨーロッパ各国でウェディングケーキがより華やかで大きなものへと変化していったのです。

一方、日本では、明治時代に西洋文化が広まり、
ウェディングケーキの文化が浸透し始めました。

当時はまだ一部の上流階級に限られていましたが、戦後の結婚式文化の発展とともに、次第に一般的な結婚式にも取り入れられるようになりました。

なぜウェディングケーキは大きいのか?

ウェディングケーキが大きく作られる理由には、
いくつかの文化的・実用的な背景があります。

「繁栄」と「幸せ」の象徴としての意味

結婚式には、二人の未来が幸せで豊かなものになることを願う意味が込められています。

特に西洋では、大きなケーキが「豊かさ」「繁栄」「長寿」の象徴とされ、新郎新婦の未来が明るく、成功することを願う意味が込められています。

また、ウェディングケーキを何層にも重ねる
「三段ケーキ」には、それぞれの層に異なる意味があるといわれています。

例えば、

1段目: 結婚式当日にゲストへ振る舞うケーキ

2段目: 参列できなかった人へ贈るケーキ

3段目: 1周年記念日や子どもの誕生時に食べるために保存するケーキ

このように、ウェディングケーキの大きさは単なる見た目の問題ではなく、新郎新婦の円満な未来となるような願いが込められているのです。

ゲスト全員に振る舞うため

結婚式に招待されたゲストに感謝を伝え、
幸せを共有することも、ウェディングケーキの重要な役割です。

ケーキが大きければ、より多くの人に幸せをおすそわけできます。

特に、日本の結婚式ではゲストが多いため、ケーキも大きくなりがちです。

格式の高い披露宴では、ウェディングケーキのカット後、シェフが一人ひとりに取り分けるサービスが行われることもあります。

見た目のインパクトとフォトジェニック効果

近年では、ウェディングケーキは
結婚式の演出のひとつ」としての役割も強くなっています。

・豪華なデザインのケーキは、写真映えする

・結婚式のテーマに合わせたオリジナルデザインが可能

・インスタ映えを意識した新郎新婦にも人気

主に、ウェディングケーキには上記のような役割が求められています。

このように、ウェディングケーキは単なる食べ物ではなく、結婚式全体の雰囲気を盛り上げる重要なアイテムでもあるのです。

世界のウェディングケーキの違い

ウェディングケーキの文化は世界各国で異なり、国ごとに伝統や特徴が見られます。

日本の生クリームをたっぷり使った大きなウェディングケーキとは違う、世界のウェディングケーキ事情を見ていきましょう。

イギリスのシュガーケーキ

イギリスの伝統的なウェディングケーキは、
シュガーケーキと呼ばれるものです。

フルーツケーキをベースに、
厚いシュガーペーストでコーティングされているため長期間保存が可能で、
1周年記念や子どもの誕生時に食べる習慣があります。

シュガーケーキは19世紀のヴィクトリア女王の結婚式がきっかけで普及して以降、保存性の高さから「未来の幸せを約束する」象徴としても重視されてきました。

フランスのクロカンブッシュ

フランスの伝統的なウェディングケーキは、
クロカンブッシュと呼ばれる塔型のデザートです。

小さなシュークリームをキャラメルで固め、
円錐状に積み上げたもので、
フランス語で「カリッとした口当たり」という意味を持ちます。

華やかでオリジナル性が高いため、フランスの結婚式では最も一般的なウェディングケーキです。

なお、クロカンブッシュには新郎新婦が一緒に崩しながら食べる演出もあり、「幸せを分かち合う」という意味も持っています。

アメリカのカラフルケーキ

アメリカでは、自由な発想で作られたウェディングケーキが多く見られます。

色鮮やかなバタークリームを使用したケーキが主流ですが、オーダーメイドで新郎新婦の趣味を反映するデザインが人気で、映画やアニメのキャラクターをモチーフにすることも少なくありません。

アメリカでは、伝統よりも個性を重視されやすく、ケーキのデザインにも新郎新婦の好みが反映される傾向が強いです。

日本の生ケーキ文化

日本では、欧米の伝統とは異なり、
生クリームをたっぷり使ったショートケーキタイプのウェディングケーキが主流です。

スポンジとフルーツ、生クリームの組み合わせが一般的で、見た目が華やかかつ、軽い食感が人気です。

ただし、シンプルで王道なケーキのため、フォトジェニックなデザインが求められます。

最近では、シンプルな一段ケーキや、ケーキカットの代わりに「ケーキドリップ」(ソースを上から垂らす演出)を取り入れるカップルも増えています。

まとめ

ウェディングケーキが大きい理由は、歴史的な背景や文化的な意味、ゲストとの幸せの共有など、さまざまな要因が関係していました。

昔は「豊かさ」や「繁栄」の象徴として、より大きなケーキが作られていましたが、現代では見た目のインパクト」や「フォトジェニックな演出」としての役割も強くなっています。

また、世界のウェディングケーキには国ごとの違いがあり、イギリスのシュガーケーキやフランスのクロカンブッシュ、日本のショートケーキなど、独自の文化が根付いています。

最近では、シンプルなミニマルデザインのケーキや、ドーナツタワー・マカロンタワーといった代替アイデアも増えており、結婚式のスタイルに合わせた自由な選択が可能になりました。

ウェディングケーキは、結婚式を彩る大切なアイテムの一つですが、式全体の費用も気になるところです。

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